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2009年6月29日 (月)

「やわらかい手」

胸に突き刺さる映画です。しかしラストシーンがいけない。これがなかったら名作として残っていただろうにと残念です。

家族のためならどんなことでもするという老女の姿勢が、力強くて感動します。彼女の仕事がまわりにバレてからの、周囲との関係の描写が見事です。

ヘビーな内容なので何度も見れる映画ではないですが、良い作品です。かえすがえすもラストが残念。

「やわらかい手」のあらすじ
病気の孫の治療のために大金が必要だと知った老女。なんとかして職につこうと職安を尋ねるが何の技術もない年寄りにできる仕事などなかった。

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2009年6月27日 (土)

「コラムニスト:サラの選択」

姉妹の愛情がテーマの映画です。兄弟姉妹というのは、親子よりも絆が深いのではないでしょうか。

アメリカの田舎にグループを作って暮らすアーミッシュがでてきます。英語版のWikipediaで調べたところ、アーミッシュも色々で、この映画にでてくるのはかなり保守的なアーミッシュなようです。

映画としてはもう一つ。アーミッシュを客寄せに一本作りましたといった程度。

「コラムニスト:サラの選択」のあらすじ
新聞でコラムを書いている女の姉が死んだ。姉とは長い間音信不通だったが、葬式に向かう。

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2009年6月25日 (木)

「onceダブリンの街角で」

長いプロモーションビデオのように、音楽の比率の高い映画です。大人のロマンチックな関係を描いた作品です。

主人公のグレン・ハンサードは「コミットメンツ」で長髪でギターを弾いていた人です。熱く響く声がかっこいいです。「コミットメンツ」のラストシーンでストリートミュージシャンになっていたので、まるで続編のようです。

オリジナル・サウンドトラックのCDがまだ売っていたので買いました。映画のサントラは廃盤になりやすいので早めに買うに限ります。よく聞くサントラは「すべてをあなたに」、「ブルース・ブラザーズ」、「コミットメンツ」、「バック・ビート」、「クライ・ベイビー」、「オースティン・パワーズ・デラックス」「ゴースト・ワールド」そして何といっても「スティング」です。

「onceダブリンの街角で」のあらすじ
ダブリンでストリートミュージシャンをしている男。ほとんど聞いてくれる人はいない。ところが彼の歌を気に入ってくれた女性がいた。

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2009年6月23日 (火)

「パンズ・ラビリンス」

フランコ独裁政権とゲリラの対立を描いた映画です。現実的な話と、主人公の少女が空想する迷宮の話が交錯する不思議な作品です。

ファンタジックというよりも、グロテスクな描写がてんこ盛りです。日本人にはグロテスクに感じるようなところは、西洋人には神聖な感じがするのかもしれません。

この映画はフランコ独裁政権が始まったときが舞台ですが、「サルバドールの朝」は独裁政権が終わる直前の映画です。

「パンズ・ラビリンス」のあらすじ
内戦が終結した1944年のフランコ独裁政権下のスペイン。いまだ残るゲリラ軍の掃討作戦を指揮する大尉は、妻子を前線近くの家に呼び寄せた。

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2009年6月20日 (土)

「オフサイド・ガールズ」

イラン人の監督による、イランの映画。女性がサッカー観戦を禁じられていることを批判する映画です。

なぜ観戦できないのか、女の子が兵士を質問攻めにします。直球勝負で当局を批判する映画です。イラン人にはおもしろいでしょうが、日本人にはつらい。この映画イラン国内では公開されていないそうです。

イランは今、大統領選挙後の混乱が続いています。日本人から見ておもしろいのは、保守派、改革派、宗教指導者、国民の力関係が微妙なところです。宗教に無理やり民主主義をくっつけたものだから、ややこしい。選挙で選ばれた大統領でも宗教指導者には逆らえない。ところが宗教指導者も大統領も国民の反乱をおそれる。おまけに国民も半分にわれている。

「オフサイド・ガールズ」のあらすじ
イランで行われたサッカーワールドカップの予選。女性の観戦は禁じられている。女の子が男装してスタジアムに向かった。

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2009年6月18日 (木)

「転々」

三浦友和の歩き方が見事です。いい演技は台詞の言い回しや表情ではないことがわかります。例えば「海猫」での佐藤浩市は、始めの1秒。披露宴でのワンカットで性格まで表現しています。

映画は、もうひとつかな。わけわからない、なんじゃそりゃと言いたくなるような不思議な設定や会話の中に、わかりやすいテーマを扱うといった、最近の日本映画の方法。

オダギリジョーの主人公なのに控えめな演技は、役どころをおさえています。残念なのは三浦友和のカツラ。これではVシネマかコントです。もしこの髪型がわざとカツラに見えるようにと意図したものなら、日本の映画はマンガのように世界を席捲するでしょう。

「転々」のあらすじ
借金をした男。一緒に散歩するだけで借金をチャラにすると、金貸しに誘われた。

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2009年6月15日 (月)

「ヴィーナス」

個人の性格や行動と、周囲の人との関係に注目した映画。性格はその人が生まれ持った部分もあるでしょうが、周囲との関係によって決まる部分も大きいことがこの映画でわかります。

まったく新しい人間関係では、そこでの役割を果たすかのように、今までとは異なった行動や考え方をとるようになる。もしかすると、自分の性格を変えようと思ったら、環境を選ぶことが必要なのかもしれません。

役者が主人公という設定は、どんな人も周囲との関係で、ある役割を演じているのだと言うためなのかもしれません。うがちすぎかな。

「ヴィーナス」のあらすじ
元役者の老人達は、昔を懐かしみながらカフェで暇つぶし。親戚の若い娘に身の回りの世話を頼むことにしたが、言葉遣いが悪い、料理ができない、酒浸りでまったく役に立たない。

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2009年6月13日 (土)

「ウェイトレス~おいしい人生の作りかた」

ほのぼのとしていますが、なかなかおもしろい映画です。先が見えてしまった人生、希望の持てない人生がテーマ。人生には、いつでも軌道修正するチャンスがあるけれど、それには多少の勇気が必要だと訴えています。

アメリカン・ドリームという言葉と背中合わせに、アメリカには先の見えてしまった人生に対する恐れがあるように思います。アメリカ映画ではそれを取り上げたものがたびたびあります。「愛と青春の旅立ち」、「ゴースト・ワールド」など。

日本ではこういうテーマの作品は多くありません。アメリカン・ドリームへの憧れや焦りがない分、人生の先が見えることへのネガティブな感情がないのかもしれません。むしろこれからの人生を見通して腰を据えることは、大人として立派なこととも思えます。あるいはネガティブな感情があっても、映画として取り上げることがためらわれるのかもしれません。

「ウェイトレス~おいしい人生の作りかた」のあらすじ
暴力をふるうバカな夫に悩まされるウェイトレス。彼女には独創的なパイを作る才能があった。

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2009年6月11日 (木)

「中国の植物学者の娘たち」

ラストがいけません。それはないでしょうという終わり方。

数少ない見どころをあげるとすれば、植物学者と娘との力関係が徐々に変わっていくところでしょうか。若いときにどんなに威張っていた人でも、年取って体力が衰えたり、子供が大人になれば、もう以前のようには威張り散らせなくなるってもんです。それを自覚させられている植物学者の様子はうまく描写できています。

もしこの映画が、植物学者を中国政府の代わりとして批判している作品なら、なかなか根性があると思いますが、そうでなかったらただの西洋かぶれの監督の駄作です。どちらにしても映画としてはおもしろくないです。

「中国の植物学者の娘たち」のあらすじ
孤児院で育った娘は、薬草の勉強のために植物学者の実習に参加することになった。植物学者は偏屈で、些細なことでも激昂する。

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2009年6月 9日 (火)

「サラエボの花」

ボスニア・ヘルツェゴビナの紛争で被害にあった市民を取り上げた佳作です。母親の悲しみの深さが胸をえぐります。

作品の設定がうまく考えてあって、紛争の傷跡が今も残っていることを浮き彫りにします。過去の悲惨な出来事をとりあげただけでなく、今も苦しんでいる人の悲しみがわかります。映画としてもツボをおさえた巧みな演出があって、よくできています。

ベルリン国際映画祭の金熊賞だそうです。さすがのもんです。

「サラエボの花」のあらすじ
ボスニアで娘と二人で暮らす女。仕立ての内職をしているが、急にお金が必要になって夜の仕事も探し始めた。

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2009年6月 7日 (日)

「サルバドールの朝」

日本人にはちょっとツラい映画。実在した反政府活動家をとりあげた映画です。独裁政権に歯向かって死刑になる主人公を英雄として描いてます。日本人の私から見たら犯罪者が処刑されるまでを延々ひっぱっただけの作品です。

独裁政権がなりたつ社会の仕組みは国家に限らずどこにでもあります。自分が楽するために組織を支える人が集まれば、独裁ができあがるのです。特定の人や集団の権限を高めて支え、自分はそれにぶら下がっていれば多少の不便があっても自分の身は守れる。

私の会社でも数年前までとんでもない部長がいて、根性なしの課長連中が寄生していました。今はまともな部長に変わりましたが、前の方が楽だったと思っている課長もいるようです。独裁というのは、民主主義、共産主義、ファシズムと同じく人間社会に普遍的な一つのカタチなのだとおもいます。

「サルバドールの朝」のあらすじ
1973年のスペイン。フランコ独裁政権下で反政府活動をしている男が警察に逮捕された。逮捕は銃撃戦になり、刑事が一人死亡した。

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2009年6月 6日 (土)

「フリーダムランド」

親から見た親子の愛情を表向きのテーマとして、実は黒人差別がテーマです。別のテーマでカモフラージュして黒人差別を本当のテーマとした映画はときどきあります。正面きって差別を取り上げることがはばかられるというのはまだまだ差別が根強いことを意味します。

人種差別の根深さは、オバマが当選する前と後のアメリカのマスコミ報道を見てもよくわかります。当選後には黒人大統領誕生を喜ぶ黒人の様子が何度もとりあげられました。黒人もマスコミもオバマが黒人(半分ですが)であることをあえて強調していなかったことが後になってわかりました。マスコミは差別だと言われることをおそれて、遠慮していたのだとおもいます。黒人はオバマの人種を強調しすぎて反感をかったら彼に不利になると考えたのでしょう。当選後の集会でCHANGEと書かれたプラカードを持って叫ぶ群集を見て、CHANGEの本当の意味がようやくわかりました。

「フリーダムランド」のあらすじ
黒人街で女性が強盗にあい、病院で手当てを受けていた。黒人街を管轄している刑事は彼女から状況を聞こうとするが女性は混乱している。

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2009年6月 2日 (火)

「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」

原作があるようです。筋書きはドロドロしてますが、ギリギリのところで重すぎないようにしているのは意図したものかもしれません。私はガッツリ重くて何の救いもないような映画も好きですけど。例えば、「そして、ひと粒のひかり」「ロゼッタ」、「リリィ・シュシュのすべて」など。大ヒットは望めませんが、公開終了後もじわじわ拡がります。映画はひとに勧められて見ることが多いですから。

サトエリが性格の悪い女を好演します。この演技はなかなか。これで女優としての株が上がるでしょう。一方既に演技派女優の永作博美は難しい役どころをうまくこなしています。彼女の演技のさじ加減が、この映画の雰囲気を調節しています。

「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」のあらすじ
あぜ道の交通事故で両親が亡くなり、女優の姉が葬式に帰ってきた。高校生の妹を慰める兄嫁だが、母の連れ子だった兄は嫁のそんな態度がなぜか気に入らない。

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